魔法の鍋とも言われるダッチオーブン。適当に作っても美味しく出来てしまうという、料理が苦手な私にはなんともありがたい。焚き火を眺めているのが好きな私・・・・ その焚き火とダッチオーブンで料理が作れてしまう。ん~すごく良い。我家のこれからのキャンプスタイルになりそうな予感・・・・ (^.^)
ダッチオーブンとは
簡単に言うと鍋である。簡単すぎる!?(^^ゞ
200年ほど前の西部開拓時代に作られたもので中に材料を入れて火にかけるだけ。焼く・煮る・蒸す・炒める・茹でるなど、いろいろな調理方法で料理がおいしくできてしまう不思議な鍋です。大切に使うと100年以上も持ち、使い込まれたダッチオーブンは黒光りし、ブラックポットと呼ばれ愛好家の間では自慢のひとつとなっているようです。
1.材質
材質の違いで”アルミ”と"鋳鉄”に分類されます。アルミは軽くて錆びないなどの利点があるようですが、ダッチオーブンと言えば鋳鉄製が主流のようです。
2.形状
キャンプダッチオーブンとキッチンダッチオーブンなどに分類されます。キッチンダッチオーブンは簡単に言うと家庭の鍋と同じようなつくりです。それに対しキャンプダッチオーブンは底に3本の足がついているのと蓋に縁があるのが特徴です。これにより焚き火の上に直接置く事が出来、更に蓋にも火を置く事が出来る。上下から火を加える。まさにオーブンです。
3.深さ
鍋の深さにも種類があります。通常のものより深い鍋(ディープと呼ばれる)などもあります。作りたい料理により選択します。
4.大きさ
5インチから16インチまでと種類があります。一般的によく使われているのは12インチのようですが、我家は2人家族、大き過ぎて不便。一回り小さい10インチタイプだと鳥1羽丸焼き!が出来ない。深さが足りなくて蓋が閉まらない。このあたりをクリアしたのが10インチ ディープ。日本限定でLODGE社から販売されています。日本限定ロゴマークが付きます。こちらも好みが分かれるみたいです。
5.メーカー
アウトドアでは名が知れたColmanなど複数のメーカーで出していますが、やはりダッチオーブンと言えばLODGE社の物が有名みたいです。
購入時のポイント
1.蓋の密着度
蓋と本体の間に隙間がないものを選びましょう。隙間があるとダッチオーブンの特徴でもある圧力鍋効果が得られなくなります。これは中に入れた材料などから出る水蒸気が蓋と本体の間に入り込み重い蓋の助けもあって中の蒸気が漏れずに圧力が高くなるという仕組み。
2.ひび割れ
鋳鉄の為、足の付け根などにひびが入っている場合があります。一度全体をよ~く見て、ひび割れが無いか確認しましょう。
3.バリ
ばり取りがちゃんと出来ていないと、ちょっとした事で怪我をする場合がありますので、軽く手で撫でてみてバリが出ていないか確認します。
4.相談しましょう
わからない事はお店の人と相談しましょう。親切なお店の人にね。。(^^ゞ
道具
ダッチオーブンを楽しむ為に、あると便利な道具の紹介です。画像は実際に我家で使用しているもの。
リッドリフター ダッチオーブンの蓋を開けるための道具です。テコの原理であけます。LODGE社製のは見た目もかっこいいが値段が高い(定価4,000円)、ジョイフル本田(ホームセンター)で同じようなものを980円で購入しました。 |
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耐熱グローブ ものすごく熱くなるので”軍手”などでは火傷します。皮製の耐熱グローブがお勧めです。我家はLODGE社の耐熱グローブ(定価3,800円。購入価格:3,300円)を使用。手が大きい私でも大きかったのでかなり大きいサイズです。 |
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焚き火台 最初は1500円の安いBBQ台を使っていた。スノーピークの焚火台が人気あるみたいですが、高い!でも、使用している人に聞いたら10年使ってるけど壊れないという事を聞き、購入を決定。コンパクトに収納できるのも良いですね。 |
トライポッド 三脚です。チェーンで焚火の上にダッチオーブンを吊るして使用するもの。LODGE社のものは定価9,800円と高価ですが、同じようなもの(メーカー不明)が1,950円で売っている所を発見。。吊るすだけなら、これで十分! |
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ケース ダッチオーブンの持ち運び用、布製のケースです。(我家が使用している10インチDeep用です)。また、足の保護に元々入っていた箱の保護材を底に敷いて使用しています。WILD-1で購入(価格:3,300円) |
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Crisco(クリスコ) ダッチオーブンの手入れ用に使用します。お菓子作りに利用されているアメリカ製の油です。車のワックスのように固形で取り扱いやすいです。いらない布に付けダッチオーブンに塗りこみます。オリーブオイルのように塗りすぎて油ギトギトにもなりませんし、油臭くありません。手に入らない場合はオリーブオイルでOK!450g入りで500円前後 |
慣らし(シーズニング)
ダッチオーブンで最初に行う儀式?これをきちんとやらないと長持ちしないし本来の性能が発揮されません。シーズニングをやるとどうなるか?それは鋳鉄で出来たダッジオーブンには無数の穴(目には見えません)があいています。そこをオイルで穴埋めする訳です。これが不十分だとその穴から料理の塩分が入り込み中から錆びるなんて事にもなりかねません。時間がかかりますが、長く付き合うもの。休日にでもじっくりとやりましょう。尚、大量の煙が出ます。野外でやる事をお勧めします。我家は台所のコンロでやったら家中が煙だらけになりました(^^ゞちなみにシーズニングが必要なのは鋳鉄製のダッチオーブンでアルミ製は必要ありません。
- 本体を洗う。購入時はさび止めでワックスが塗られている為、これを洗い流す。洗剤は使わずにたわしでゴシゴシします。蓋も同様です。
- 火にかけ水気を飛ばします。
- オイル(ピュア・オリーブ油など。塩分含有は×)を薄く全体に塗り、再度、火にかけ煙が出なくなるまで熱します。
- 火を止め、熱いうちに再度、オイルを塗ります。
- 上記3,4の工程を4~5回繰り返します。
- くず野菜(臭いの強いネギやセロリなど)を炒めて臭い取りをします。
- くず野菜は捨てて、中を軽く拭きます。洗っちゃ駄目です。
- 最後にオイルを薄く全体に塗り完了
![]() Criscoは固形油でオリーブオイルより 匂いが少ないです。DOに最適 |
![]() 熱していくとだんだん変化します |
手入れ
ダッチオーブンを使い終わったらきちんと手入れをしないと錆びが発生しせっかく行ったシーズニングが無駄に・・下手すれば使い物にならなくなる可能性もある為、面倒でも料理が終わったらすぐに片付けましょう。
- 料理中にお湯を沸かしておく
- 使い終わったダッチオーブンの中を綺麗に取り、沸かしておいたお湯で汚れをとります。この時、洗剤は使用してはいけません。また、水を使用すると急激な熱変化で最悪の場合割れてしまう事があります。
- 綺麗になったら再び暖めて水気を飛ばします。
- 完全に水気が無くなったらオイルを薄く塗り完了。(熱いうちに塗る事)
- 収納時は中に新聞紙を入れておくと湿気を吸収してくれる。
レシピ集
我家が実際に作ってみた料理です。ど素人でも何とかなっちゃう。思いついた材料を適当に入れても美味しく出来てしまう・・・・・・不思議です。
ローストチキン
- 材料 -
・鳥 1羽(ダッチオーブンに入る大きさのものを選ぶ事)
・ジャガイモ
・ニンジン
・玉ねぎ
・とうもろこし
・レモン
・調味料(塩、コショウ)
- 手順 -
- 鳥(外と内側両方)に塩、コショウをすり込む。多めにしたほうが美味しい
- ニンジンと玉ねぎをみじん切りにして炒める。
- 炒めたニンジン&玉ねぎを鳥に詰める。にんにく丸ごと1個でもOK
- 鳥と付け合せの野菜(ニンジン・ジャガイモ・玉ねぎ・トウモロコシなど)をダッチオーブンに入れる。付け合せの野菜類は水洗いのみで皮は剥かない&切らない。直接、ダッチオーブンに入れると底についた部分が焦げ付く為、スペーサーを入れると良い。
- 上下から火を加え1時間ほど待つ。火は上が強めで下は弱め。途中で蓋を回転させるとムラ無く加熱できる。仕上がりの15分ほど前になったら蓋をずらして蒸気を逃がす。こうする事により皮がぱりっと仕上がる。
- 出来上がったらレモンをスライスして乗せて完成!
ジャンバラヤ
- 材料 -
・お米
・チョリソー(辛いソーセージ)
・ベーコン
・パプリカ
・にんにく
・玉ねぎ
・調味料(塩、コショウ、コンソメ、チリパウダー)
- 手順 -
- 多めのオリーブオイルで玉ねぎ、にんにくを炒める。
- チョリソー、ベーコンを加え炒める
- 洗っていない米を加え炒める。(米が半透明になるまで炒める事)
- コンソメをお湯に溶かし、米が浸る程度に入れる。実際に作ったときは上記のローストチキンで出た鳥の骨から出汁を取り、入れてみました。
- チリパウダーを大さじ2杯程度入れる(多めのほうが美味しい)
- パプリカを入れる
- 下から強火で加熱。沸騰してシューという音がしたら弱火で加熱。
- シューという音がパチパチという音に変わったら完成
- 10分間蒸らす。
牛タンシチュー
- 材料 -
・牛タン(皮むきされたもの1本)
・にんじん
・たまねぎ
・ジャガイモ
・赤ワイン 2カップ
・デミグラスソース 2缶
・ローリエ
・塩、こしょう
- 手順 -
- 牛タンと赤ワインを入れ蓋をして1時間弱火煮込む
- にんじん、じゃがいもの皮を剥き入れる。たまねぎは大まかに切る
- デミグラスソース、ローリエを入れて中火で60分
鶏ガララーメン
- 材料 -
・鳥ガラ 3羽
・にんじん 1/2
・たまねぎ 1/2
・ショウガ 少々
・ニンニク 2かけ
・ネギ(青い部分)
・塩、コショウ、醤油
- 手順 -
- 沸騰したお湯で鶏ガラをさっと湯通しする
- 水でガラの内部などを丁寧に洗う
- ダッチオーブンに水を入れ、鶏ガラ、にんじん、たまねぎ、ショウガ、ニンニクを入れる
- 強火にし、沸騰寸前に弱火にする。以後、沸騰させずに、コトコトと4時間煮込む
- 灰汁が出たら、こまめに取る
- キッチンペーパーなどで濾す
- 醤油、コショウ、塩でタレを作り、ガラスープとゆでた麺を入れて出来上がり
サムゲタン
- 材料 -
・鳥の中抜き 1羽
・朝鮮人参 2本
・乾燥ナツメ 5個
・もち米 1カップ
・ニンニク 1かけ
・塩、コショウ
- ナツメの種を取り除き、粗みじん切りにする
- 朝鮮人参を粗みじん切りにする
- もち米、朝鮮人参、ナツメ、ニンニクを混ぜながら鳥の腹に詰める
- こぼれないように楊子などで止める
- 鳥が浸る程度の水を入れ強火にかける
- 沸騰したら弱火にして2時間煮込む。